☆清め塩がある葬儀とない葬儀

<答え>
参列した葬儀の帰りに受け取る「清め塩」「ご自宅にお帰りの際、その塩を振って汚れをお払い下さい」との配慮から来るものだが、これは必ず付いてくるというものではない。本来塩=清めというイメージが強いが浄土真宗などは「清め」という概念こそ宗旨にあらず・・とされています。この宗派は、死は汚れたものでなく喜ばしいこととの教えから、清めるとはなにごとぞ!というわけです。
トコロ変われば品変わる・・宗旨が違えば、しきたりも道具も全く違ってきます。
これは、仏式の葬儀の難しいところでもあります。もっと言うと、同じ宗旨宗派でも、導師によって違ってきます。
もうこうなると「これが正解」っていうレベルじゃありません・・・・お葬式の「へぇ~!」な話のイラスト

ちなみに葬儀で配っている清め塩は食塩ではないので、いくつももらって食卓に据えようなどとは思わないほうが身のためですよ。
たまにいるんですよ、いくらタダだからって、「そんなにもってかえってどうするんですか?」って人が・・・

☆遠隔地で亡くなりました。どうすればいいでしょうか?

<答え>
これはよくあるケースですので少々詳しくご説明します。
まず、遠隔地でなくなった場合と、遠隔地に戻してあげたい場合、どちらもほぼ共通と思ってください。
ご遺体の搬送方法にはいくつかありますが、まず「ご遺体は荷物である」ことをご了解下さい。少し乱暴な表現になりますが、法律的にはそのような扱いになります。
1.陸送
霊柩車・寝台車を利用して移動します。2で言う航路とのあわせ業も利用することができます。
又、最も高くつく方法であることもお忘れなく・・・料金の目安は大方10Km1万円前後です。加えて高速代・交代ドライバー人件費を常識の範囲で計算し、あまりにかけ離れているようなら、ハッキリ言ってぼったくりです。
もちろん料金計算はご遺体を載せている間だけですよ。
またご遺体は棺に入っていてもいなくても関係ありません。

2.航路
1とのあわせ技でフェリーを利用する方法、若しくは港渡しの港受けの「荷物」として運搬します。
この場合、海運業者にもよりますが原則棺入りが条件となります。

3.空路
国内の運搬では、これが最も早い方法ですが、航空会社によっては「空路用棺」(写真)を条件にするところも
あります。また、前述のようにあくまでも荷物扱いですので他の荷物と同様カーゴで運ばれます。
(もちろん受け渡しは他の荷物のようにベルトコンベアには乗りませんが)
空路用棺の写真

☆遺体を自家用車で運べない?

<答え>
そんなことはありません、運べます。
霊柩車が緑ナンバーなのは、遺体を「荷物」として「代金を徴収して」運ぶことが目的だからです。
よって、遺族が自分の車で運ぶことは何の問題もありません。
ただし、寝かせて乗せることになると思いますのでそれなりの広さ(ステーションワゴン、1BOX)くらいは必要でしょうか・・・それと、死亡診断書をお忘れなく!
「ご遺族の亡骸を乗せた車」=「死体を運んでる不審車輌」です・・・・
お葬式の「へぇ~!」な話のイラスト

☆遺体の頭についている三角の布って?

<答え>
点冠・三角頭巾・ヒタイカクシ・ノツ帽子の呼び方があるこの布、つけ方も様々で、秋田県地方では死者は額に付け、近親者は後頭部につけるそう。そしてこの謎の布の期限と意味には諸説紛々、これという決め手がないのが現実・・・禅宗説、菩薩説・・・民俗学では、三角形はあの世の使いとされた「蛇」をモチーフにしているという説もあります。衛生マスクでないことはまちがいない・・と思いますけど・・・
お葬式の「へぇ~!」な話のイラスト

☆自作の棺ってどうよ?

<答え>
ぜんぜん構いません、大いに結構です。但し、火葬炉の絶対寸法があるので、それを超えるとかえって高いものについてしまいますのでご注意を!それと強度です。特に底板の強度は気をつけないと、底が抜けて洒落にならなくなりますから・・・油紙を敷き詰めることもお忘れなく。
蛇足ですが、骨壷だって、自作OKです。これには特に決まりはありません(非常識に大きいとか重いっていうのは論外)陶芸が趣味の方なんかは、自分の骨壷を生前に作っておくのってかっこいいじゃありませんか!ちなみに私は根っからのバイク好きなので、自分のヘルメットを骨壷にと希望しております。

もちろん棺の色や模様にも特に決まりはありません・・・これは非常に意味のあることです。
棺ほど大きいものであれば、使い方によってはとても個性的なアイテムになること請け合いです。
あなたもオリジナル棺、作ってみませんか?
お葬式の「へぇ~!」な話のイラスト

☆散骨ってほんとのところは?

<答え>
現代における散骨の法的解釈は、原則刑法190条に遺骨を遺棄する事を禁ずる条文があります。
が、明治43年の大審院で、骨あげした後の残りの遺骨を畑の肥料として利用することを合法とする、不思議な判決が出ています。いまだ、さまざまな表現や解釈の違いこそあれ、散骨はひとつのビジネスになるほどですから微妙なラインで合法(というより違法ではない)とされています。
ただし、そこらじゅうに無節操にばら撒くのは少々いただけませんのでご注意を!
お葬式の「へぇ~!」な話のイラスト

☆おいとまごい

棺を担ぎ出す際、その役目を甥っ子と孫が担うことがある。
これは「甥と孫」・・オイトマゴイ(お暇乞い)のごろ合わせからという節が有力

☆枕団子

亡くなったら仏飯(山盛りの茶碗飯)とともにすぐ作る、枕もとのお供え物
死者は息を引き取るとすぐに霊場に詣でなければならず、そのときの弁当がないと死出旅に出られず成仏できなくなる・・という言い伝えから。
地方や風習によって数が様々で、場所によっては72個も作るところがある。
一般的にはは6個ないし7個で、6個の場合「地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天」の六道輪廻にちなみ、7個の場合はこれに極楽往生を願いをこめたものとされる。

☆唐辛子を栽培しに行った・森に入っていった・ペグアウト・早めに風呂に入る

いずれも世界の「死」の表現。いずれも仏的意味合いが強く詩情あふれる表現。
また、メキシコでは「両足を伸ばす」という、即物的な身も蓋もないそのまんまの言い方、北イングランドでは「木靴を質に入れる」ドイツでは「足が冷たくなる」フランス「たんぽぽの根を食べる」イギリス「土をかじる」など多彩な表現がある。
さて日本では・・・「お陀仏」「臨終」「お迎え」等仏教用語が幅を利かせている。
もすこしひねりがあってもいいんじゃないでしょうかねぇ??